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ソーシャルワーカーであることの不確かさ

―ソーシャルワーカーとしての学びの検討を通して―

浅野 貴博

和文抄録

本研究は,ソーシャルワーカー(以下,SWer)が実践活動に伴う不確かさをどう捉え,どのように向き合っているかについて,SWer としての学びとの関係に焦点を当て明らかにすることを目的とし,10 年程度以上の実践経験を持つ26 名のSWer に対してインタヴュー調査を実施した.分析の結果,協力者が学びの経験を語る中で述べた,現場で直面する様々な困難が「SWer であることの不確かさ」に関わっており,その不確かさは,1)専門職としての役割の不確かさ,2)価値に基づく実践活動であることからもたらされていることが分かった.さらに「SWer であることの不確かさ」への向き合い方が,1)確かさを求めて,2)不確かさの受入れ,3)確かさと不確かさの間でのバランスの三つのタイプに大別できることが分かった.SWer 一人ひとりによって異なる不確かさの捉え方は,彼らの支援のやり方や学び,さらには「SWer としてのあり方」にも反映され,それぞれが分かちがたく結び付いていた.

ソーシャルワーク学会誌 第34号 1‒14 2017 本文(PDF:360KB)
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