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自治体における養育支援訪問事業の実施に 影響を与える要因の分析

―ミクロからメゾ領域の実践に焦点を当てて―

木村 容子

和文抄録

本研究の目的は,ミクロからメゾレベルにおけるソーシャルワークの視点から,自治体による目的に照らした養育支援訪問事業の実施に必要な構成要素を明らかにすることである.全国1,742 自治体の本事業実務統括担当者に質問紙調査を実施し,因子分析により本事業の実施に必要な構成要素を抽出し,それら因子と本事業の「推進度」に与える影響をみるために重回帰分析を行った.

因子分析の結果,第1 因子「ICT 化された業務管理と標準化」,第2 因子「業務・役割分担の明確化と意思疎通」,第3 因子「子ども家庭福祉・教育機関等との協働体制」と,第4 因子「必要な人材とその確保」の4 因子となった.重回帰分析では,有意なモデルを得ることができ,4 因子すべてが本事業の「推進度」に有意に影響を及ぼしていた.

これまで実証的研究が行われていなかった本事業について,本事業の実施体制・仕組みや方法等本事業を推進する要素について多くの示唆が得られた.

ソーシャルワーク学会誌33:27-39、2016  本文(PDF:459kB)
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