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精神障害のある人が孤立することなく地域での生活を継続するための精神科デイケアと訪問支援を統合した地域ケアモデルの開発の可能性

大山 早紀子・大島 巌

和文抄録

本研究は,精神障害のある人が地域で孤立することなく,生活を継続するために求められる精神科デイケア(以下,デイケア)と訪問支援を統合したサービスの提供に必要な要素(以下,効果的援助要素)を明らかにし,地域ケアモデルの開発の可能性を検討することを目的とする.
対象は,本研究の前調査で実施した全国実情把握調査において特徴的な取り組みをしている機関のうち同意を得られた 17 機関とした.方法は聞き取り調査とし,グラウンデッド・セオリーアプローチの手法を援用し分析した.
その結果,理念・目標の共有化,サービス提供体制の確立など 6 のカテゴリと 27 のサブカテゴリ,187 の効果的要素が抽出された.
本モデルは,既存の社会資源の活用を提案するものであるため,従事者,対象者ともにイメージしやすいモデルになると考える.今後はこれらの要素の達成率とアウトカムを検証し,デイケアと訪問支援を統合した地域ケアモデルを構築することが課題である.

ソーシャルワーク学会誌 第30号 13‒26 2015 論文本文(PDF:623KB)
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