福祉教育研修講座「拡大するふくしの学びと高大連携」
一般社団法人日本社会福祉教育学校連盟(学校連盟)主催の「福祉教育研修講座」は、社団法人安田生命社会事業団(現 公益財団法人明治安田こころの健康財団)主催の「ソーシャルワーク実践教育研修講座」として第1回が開催されてから今回で第17 回を迎えることとなりました。
今回も、全国福祉高等学校長会が共催団体となり、学校連盟福祉教育委員会を中心に、高大連携により企画・実施をしてまいります。すでにお聞きおよびかもしれませんが、本連盟をめぐる状況に大きな変化がおきようとしております。従来から社会福祉の専門教育並びに、専門職養成については、大学、短期大学、さらには専門学校等からなる、社会福祉教育学校連盟、社会福祉士養成校協会、精神保健福祉士養成校協会の三団体が協力して専門性の向上、国家資格の社会的承認に努めてまいりました。
この度、三団体は、今後の一層の活動強化等を図るため、平成29 年度を目途に組織統合をすることをそれぞれの総会で機関決定いたしました。これに伴い、本年度で60 年の歴史を有する本連盟も単独での活動に区切りをつけることとなり、この「福祉教育研修講座」も次年度第18 回の講座をもって今後の方向性を再検討することとなります。つまり、ここ2年のこの講座はこれまでの当該講座の一連の研修活動の集大成ともいえる段階を迎えていると言えるでしょう。
そこで、第17 回、第18 回研修は「拡大するふくしの学びと高大連携」をテーマに、2回にわたり研修の内容に連続性をもたせ、社会福祉教育の導入から就職支援、つまり社会福祉の学びの入口から出口までを段階的に検証する研修を企図することとなりました。今大会は“学びの入口”について、社会福祉の枠組みをどのように生徒・学生に教授していくか、高大の教員が類似するテーマで授業実践を公開するなど、高大相互交流の研修を企画いたしました。
現代社会では、“無縁社会”“格差社会”などをキーワードに社会福祉の要支援課題の拡大・深刻化が危惧される一方、実践現場は人材難に悩み、教育現場は専門職を志す生徒・学生の減少が顕著です。
そこで既述のような状況のなか、高校・専門学校・短期大学・大学等の教育現場がともにこの現状の活路を模索すべく、若い世代をどのように社会福祉の学びに招き、その魅力を伝え、共に研鑽を深めていけるのか、日頃の皆様の教育実践の叡智を結集すべく本研修を企画いたしました。社会福祉実践現場からのエッセンスを得て、互いの教育に学び合い、今後の教育実践へと成果を結実できれば幸いです。
福祉教育に関心をお持ちの方々のご参加を、心よりお待ちしております。
一般社団法人日本社会福祉教育学校連盟 会長 二木 立
福祉教育委員会 委員長 三浦 剛